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自分を責めてしまうときの対処法。事実と解釈に分ける5つの手順

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自分を責めてしまうときは、責める声を打ち消そうとせず、「実際に起きたこと」と「自分が付け足した解釈」に分けると抜け出しやすくなります。自分を責めてしまうのは、うまくいかなかった出来事の原因を、ほとんど全部自分のせいだと受け取ってしまう状態だからです。この記事では、自分を責めてしまう原因と、そこから抜けるための5つの手順を書きます。手順は、責める声を書き出す、事実と解釈に分ける、責任の割合を見積もる、友人に言うつもりで言い換える、次にすることを一つ決める、の5つです。

自分を責めてしまうのは、出来事に「自分のせい」を足している状態

自分を責めてしまうときは、起きた出来事そのものよりも、そこに自分で付け足した「自分のせいだ」「自分はだめだ」という解釈に苦しんでいることが多くあります。

たとえば、提出前の資料を上司に確認してもらい、誤字を一つ指摘されたとします。実際に起きたのは「資料に誤字が一つあった」ことです。ところが頭の中では、「また失敗した」「自分はいつも詰めが甘い」「きっと評価が下がった」と、出来事より大きな話になっていきます。責めているのは誤字ではなく、自分という人間全体です。

仕事に限りません。子どもにきつい言い方をしてしまった夜に「親として失格だ」と考える。友人の誘いを断ったあとで「嫌われたに違いない」と思い込む。どれも、一つの出来事が自分全体への評価にすり替わっています。この「出来事」と「自分全体への評価」がくっついたままだと、小さなことのたびに、自分を丸ごと否定することになります。

自分を責めてしまう原因と、責めやすい人の特徴

自分を責めてしまう原因は一つではありませんが、多くの場合、長いあいだに身についた考え方の癖が関わっています。責めやすい人には、次のような背景がよく見られます。

この四つは、その人が弱いから身につくものではありません。「自分を責めておけば、次は気をつけられる」「先に自分を責めておけば、人から責められても傷つかない」という、自分を守るためのやり方として身についたものです。ただ、そのやり方が強く働きすぎると、守るはずの自分を削ってしまいます。

また、疲れていたり、睡眠が足りなかったりすると、物事を悪い方に受け取りやすくなり、この癖が強く出ます。いつもより自分を責める声が大きいと感じるときは、まず体が疲れていないかを確かめてください。

自分を責めてしまうのは性格?

自分を責めやすい傾向には個人差がありますが、変えられない性格というより、繰り返すうちに強くなった癖に近いものです。癖なので、別のやり方を繰り返せば少しずつ弱まっていきます。このあとの5つの手順は、その「別のやり方」の具体例です。

自分を責めてしまうのは病気?

自分を責めてしまうこと自体は、多くの人に起きる心の働きで、それだけで病気というわけではありません。ただ、責める気持ちが2週間以上ほぼ毎日続き、眠れない、食事がとれないといった状態も重なっているときは注意が必要です。一人で抱えずに、心療内科などの医療機関に相談してください。「自分がいなければいい」と考えてしまうときは、すぐに身近な人か相談窓口に連絡してください。

身近に話せる人がいないときの選択肢は、「悩みを吐き出す場所がないときの選択肢」にまとめています。

自分を責めてしまうときの5つの手順

自分を責める声が止まらないときは、次の5つを、できるものから試してください。

1. 責める声を、聞こえたとおりに書き出す

自分を責める言葉は、頭の中で聞こえたとおりに紙に書き出します。

「なんであんなこと言ったんだ」「本当にだめだな」のように、きつい言葉のままでかまいません。頭の中にあるうちは、責める声は自分そのもののように感じられます。紙に書くと、それが「自分の中で鳴っている一つの声」だとわかり、少し距離が取れます。

2. 書いた内容を「事実」と「解釈」に分ける

書き出した言葉を一つずつ見て、それが「誰が見ても同じように確かめられること(事実)」か、「自分がそう受け取ったこと(解釈)」かに分けます。

資料の誤字の例なら、「資料に誤字が一つあった」「上司に指摘された」は事実です。「いつも詰めが甘い」「評価が下がった」は解釈です。分けてみると、責める声の多くが解釈でできていることに気づく人は少なくありません。解釈は、事実と違って一つに決まっていません。「提出前に見つけてもらえたので、直してから出せた」という受け取り方も、同じ事実から成り立ちます。

3. その出来事の責任の割合を見積もる

うまくいかなかった出来事について、関わった人や事情を全部書き出し、それぞれがどのくらい関わっていたかを、合計100%になるように割り振ってみます。

資料の誤字なら、「締め切りが急だった」「確認する時間がなかった」「ダブルチェックの仕組みがなかった」なども関わっています。自分を責めているときは、この全部を100%自分の分として引き受けがちです。割り振ってみて、自分の分が30%なら、その30%についてだけ考えれば十分です。

本当に自分の分が大きかったときも、やることは同じです。自分の分について「次に何を変えるか」を考えれば、それで責任は果たせています。自分という人間全体を否定することまでは、責任に含まれていません。

4. 友人に言うつもりで、責める言葉を言い換える

同じ失敗をしたのが親しい友人だったら、自分は何と声をかけるかを考えて、その言葉を自分に向けて書き直してみてください。

自分には「本当にだめだ」と言えても、友人に同じことを言う人はほとんどいません。友人に向けるつもりで考えると、責める言葉は次のように言い換えられます。

自分に向ける言葉と友人に向ける言葉の差が、責める声がどれだけ厳しすぎるかを教えてくれます。

5. 次にすることを一つだけ決める

自分を責める時間を終わらせるには、「次に同じ場面が来たら、何を一つ変えるか」を決めます。

「提出前に5分だけ読み返す」「疲れている日は、子どもに話す前に一呼吸おく」のように、小さくて具体的なもので十分です。自分を責める時間は過去に向いていますが、次にすることを決めると、考えが未来に向きます。決めたら、その出来事について考えるのは、できればそこで一区切りにしましょう。すぐに切り替えられなくても、「次はこうする」と決めたことは残ります。

同じ出来事を何度も思い返してしまうときは、「ぐるぐる思考の止め方。同じことを考え続けるときの5つの手順」も参考になります。

責める言葉を、カードの中の誰かに向けて言い換えてみる

手順4の言い換えがうまくできないときは、タロットカードの絵を手がかりにする方法もあります。

カードを1枚引いて、その絵の中の人物が、自分と同じことで落ち込んでいると想像してみます。その人に何と声をかけるかを考えてから、その言葉を自分に向けて言い直します。友人の顔を思い浮かべにくいときでも、目の前の絵の人物になら声をかけやすく、自分のことだと厳しくなる言葉も、やわらかくなりやすいはずです。

ひそひそタロットでも、悩みを書くとAIがカードを読み解き、責める代わりに「次に考えるといい問い」を返します。誰にも言えない夜に、頭の中の声を一度外に出す場所として使うことができます。

よくある質問

自分を責めるのをやめたら、反省しない人になりませんか?
反省と自分を責めることは別のものです。反省は「次に何を変えるか」に向かい、自分を責めることは「自分はだめだ」という評価に向かいます。次にすることを一つ決められれば、反省としては十分です。自分を強く責めても、次の行動がよくなるとは限りません。
自分を責める癖は、直せますか?
長いあいだに身についた癖なので、すぐには消えませんが、弱めることはできます。責める声を書き出し、事実と解釈に分けることを繰り返すうちに、責め始めたことに早く気づけるようになります。気づくのが早くなるだけでも、落ち込む時間は短くなりやすくなります。
他人のことまで自分のせいだと感じてしまいます。
相手の機嫌や結果まで自分のせいだと感じるときは、手順3の「責任の割合を見積もる」が役に立ちます。相手の気分や選択は、相手の分として割り振ってください。自分の分として残ったところだけを考えれば十分です。
夜になると自分を責めてしまうのはなぜですか?
夜は、昼間ほかのことに向いていた注意が、静かになった途端に気になっている出来事へ戻ってきやすい時間です。一日の疲れで、物事を悪い方に受け取りやすくなっていることも重なります。夜に責める声が始まったら、その場で答えを出そうとせず、責める言葉を紙に書き出して「続きは明日の朝考える」と書き添えてください。朝になると、同じ出来事でも夜ほど重く感じないことが少なくありません。

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