30代で将来が不安になるとき、その不安の中身を分ける
30代で感じる将来の不安は、ひとつの心配ではなく、お金・仕事・家族・健康といった別々の不安がひとかたまりになったものです。かたまりのままでは手をつけられないので、消えずに残り続けます。この記事では、それを「いま動かせること」「時間が要ること」「自分では動かせないこと」の3つに仕分ける方法を書きます。
漠然としているから、消えない
将来が不安という状態は、対処できる形になっていないという意味でもあります。
具体的な心配には、たいてい対処法がついてきます。来月の支払いが足りないなら、いくら足りないのかを計算できます。一方で「将来が不安」には手のつけどころがありません。何をしても不安が減った実感が出ないので、考える時間だけが増えていきます。
30代でこれが強く出るのは、選択肢がまだ多い一方で、選んだ結果が見えはじめる時期だからです。同級生の進路が分かれ、体力の変化も出てきて、これまでのように「そのうち決まる」とは思いにくくなります。不安が増えたというより、輪郭が見えはじめたことで、かたまりが目に入るようになったという言い方のほうが近いかもしれません。
3つに仕分ける
30代の将来不安は、「いま動かせること」「時間が要ること」「自分では動かせないこと」の3種類が混ざっています。紙に書き出して、次のように振り分けてください。
1. いま動かせること
今週か今月のうちに、一つ手を動かせば状況が変わるもの。書類を出す、金額を調べる、見積もりを取る、人に一度聞いてみる。ここに入ったものは、考える対象ではなく予定に入れる対象です。日付を決めた時点で、不安の量はかなり減ります。
2. 時間が要ること
資格、転職、貯蓄、人間関係の修復など、すぐには変わらないもの。これらは「今日やるかどうか」で悩むのではなく、次の一歩が何かだけを決めて止めるのがコツです。全体の完成形を毎回考え直すと、疲れるわりに何も進みません。
3. 自分では動かせないこと
景気、親の健康、相手の気持ち、災害。心配しても動かせないものです。ここに入ったものについては、対処ではなくそうなったときにどうするかの目星だけを置いておきます。備えと心配は別のもので、備えは行動、心配は反復です。
仕分けの手順そのものは、「気持ちの整理がつかないときに、書き出して整理する方法」が使えます。
お金の不安は、感情ではなく数字で扱う
お金の不安は、金額を出すまでは減りません。
貯金が少ない、老後が心配、といった言い方をしているあいだは感情の話です。毎月いくら入っていくら出ているのか、いま手元にいくらあるのかを、おおよそでも数字にすると、不安の一部は「解ける計算問題」に変わります。残ったぶんは、数字にしても解けない不安です。そこは1か3に仕分けます。
なお、具体的な運用や保険、税金の判断は、この記事で扱える範囲を超えています。お金の計画そのものは、ファイナンシャル・プランナーなどの専門家に相談してください。家計が実際に回っていない、滞納や借入がある場合は、お住まいの自治体やお近くの消費生活センターに、無料で相談できる窓口があります。情報を集めるほど不安になるときは、情報が足りないのではなく、判断の基準がない状態であることが多いものです。
比較が、不安を大きくする
30代の不安の多くは、自分の状況ではなく、比較から生まれています。
同級生の結婚、昇進、家の購入。SNSでは、人生のうまくいっている場面だけが並びます。そこに自分の平日を並べれば、当然見劣りします。比べている相手の日常や、悩んでいる部分は表示されません。
やっかいなのは、比較が自分が本当に望んでいることを覆い隠すことです。「30代なら普通は」という基準が先に来ると、自分がどうしたいかを考える前に、遅れているかどうかの判定が始まってしまいます。判定が先に来ているあいだは、何を達成しても安心は来ません。
人間関係の疲れが重なっている場合は、「人間関係に疲れたとき、まず切り分けること」もあわせてご覧ください。
「どうなりたいか」がわからないまま、次の一歩を決める
将来像がはっきりしていなくても、進む方向は決められます。
やりたいことが見つからないと動けないと思われがちですが、順番は逆であることが多いです。やってみて、合う・合わないがわかり、そこから方向が絞られていきます。いま決めるのは「10年後の姿」ではなく「次の一つ」で十分です。
ただ、次の一つを決めるにも、自分がいま何に困っていて、何なら耐えられるのかが見えている必要があります。ここで占いや診断に答えを決めてもらうと、後から効いてきません。判断を預けてしまう仕組みは「占いに頼りすぎてしまうとき、何が起きているのか」に書きました。
ひそひそタロットは、答えを出す代わりに、いまの自分に向ける問いを返します。無料リーディングは登録不要で試せます。使い方はよくあるご質問にまとめています。
よくある質問
- 将来の不安が消えないのはなぜですか?
- 不安が漠然としていて、対処できる形になっていないからです。お金・仕事・家族・健康といった別々の心配がひとかたまりになっていると、どこから手をつければいいかわからず、考える時間だけが増えていきます。まず書き出して種類ごとに分けると、手のつけどころが出てきます。
- 不安はどう仕分ければいいですか?
- 「いま動かせること」「時間が要ること」「自分では動かせないこと」の3つに分けてください。1つ目は考える対象ではなく予定に入れる対象です。2つ目は次の一歩だけを決めて止めます。3つ目は、そうなったときの目星だけ置いて、それ以上は考えないようにします。
- お金の不安には、どう向き合えばいいですか?
- 金額を出すまでは減りません。毎月いくら入っていくら出ているか、いま手元にいくらあるかを、おおよそでも数字にすると、一部は解ける計算問題に変わります。ただし具体的な運用や保険、税金の判断は専門の領域なので、ファイナンシャル・プランナーなどに相談してください。家計が実際に回っていない場合は、お住まいの自治体にも無料で相談できる窓口があります。
- 同年代と比べて焦ってしまいます。
- SNSに並ぶのは人生のうまくいっている場面だけで、相手の日常や悩みは表示されません。比較の問題は、劣等感そのものより、「30代なら普通は」という基準が先に来て、自分がどうしたいかを考える前に遅れているかどうかの判定が始まってしまうことです。判定が先にあるあいだは、何を達成しても安心は来ません。