ジャーナリングのやり方。初心者が続けられる書き方と3つの型
ジャーナリングとは、頭に浮かんだことを、正しいかどうか判断せずにそのまま書き出す方法です。基本は、5分など時間を決めて、手を止めずに書き、読み返さずに閉じることです。初心者が始めやすいのは「時間を決めて何でも書く」「ひとつの問いに答える」「一日一行だけ書く」の3つの型です。この記事では、それぞれのやり方と、ノートとスマホの使い分け、途中でやめてしまわないためのコツを書きます。
ジャーナリングとは?日記との違い
ジャーナリングは、頭の中にあることを、評価や整理をせずに紙や画面に書き出す習慣のことです。
日記と似ていますが、目的が少し違います。日記は一日の出来事を記録するものですが、ジャーナリングで書くのは出来事よりも、そのとき考えていたこと、感じていたことです。上手に書く必要も、あとで読み返す必要もありません。
書き出すことの効果は心理学でも研究されています。まずは「頭の中を一度外に出してみる時間」くらいに考えて、気軽にやってみましょう。
ジャーナリングの基本のやり方
ジャーナリングの基本のやり方は、時間か量を決めて、手を止めずに書き、書き終えたら閉じる、の3段階です。
- 時間(5分など)か量(ノート1ページなど)を先に決める
- 決めた分だけ、頭に浮かんだことを手を止めずに書く
- 書き終えたら読み返さずに閉じる
いちばん大事なのは2番目の「手を止めない」です。書いている途中で「こんなことを書いていいのか」「文章がおかしい」と考え始めると、頭の中の検閲が働いて、本当に考えていることが出てこなくなります。誤字も、文の途中で話が変わるのも、そのままでかまいません。
初心者が始めやすい3つの型
ジャーナリングを初めてするなら、「時間を決めて何でも書く」「ひとつの問いに答える」「一日一行だけ書く」の3つの型から選ぶと始めやすくなります。
1. 時間を決めて何でも書く(フリーライティング)
フリーライティングは、タイマーを5分にセットして、頭に浮かんだことを順番に書いていく型です。
「何を書けばいいかわからない」と思ったら、そのまま「何を書けばいいかわからない」と書きます。書き続けているうちに、気になっていたことが自然に出てきます。頭の中が騒がしくて落ち着かないときに向いています。
2. ひとつの問いに答える
問いに答える型は、あらかじめ問いを一つ決めて、その答えを書いていくやり方です。
白紙を前にすると手が止まる人は、この型のほうが始めやすいはずです。問いの例を、使う場面ごとに挙げます。
朝に書くなら:
- 今日、いちばん気にかけておきたいことは何か
- 今日を終えたとき、どんな気分でいたいか
- いま、少し気が重いことは何か
夜に書くなら:
- 今日、いちばん気持ちが動いたのはいつか
- 今日、言えなかったことはあるか
- 今日の自分に、一言かけるとしたら何と言うか
気持ちが揺れているときに書くなら:
- いま、何がいちばん気になっているか
- 本当はどうしたかったのか
- 同じことが友人に起きたら、何と声をかけるか
問いは毎日変えても、しばらく同じものを使ってもかまいません。同じ問いを続けると、日による答えの違いが見えてきます。
3. 一日一行だけ書く
一日一行の型は、その日のことを一行だけ書く、いちばん短いやり方です。
忙しくて時間が取れない人、何度か始めて続かなかった人に向いています。「疲れた。でも午後の会議は思ったより話せた」くらいの一行で十分です。一行だけと決めておくと、書く前の気の重さがほとんどなくなります。
ノートとスマホ、どちらで書くか
気持ちをゆっくり整理したいときはノート、思いついたその場で短く書きたいときはスマホが向いています。
ノートに手で書くと、速度が落ちるぶん、言葉を選びながら書けます。画面の通知に気を取られないのも利点です。
スマホは、通勤中や寝る前の数分でも書けるので、一日一行の型と相性がいいです。人に見られたくない内容を書くなら、ロックのかかるメモアプリを使うと安心です。
迷ったら、まずは手元にあるほうで始めてください。道具を選んでいるうちに、始める気持ちがしぼんでしまうのがいちばんもったいないことです。
続かない理由と、続けるコツ
ジャーナリングが続かない理由の多くは、最初に決めた量が多すぎることと、うまく書こうとしてしまうことです。
続けるコツは、次の3つです。
- 量は「これなら毎日できる」と思える半分にする
- 書く時間を、すでにある習慣のあとに置く(歯みがきのあと、など)
- 書けない日があっても、記録をやり直さずに翌日から再開する
毎日書けなくても問題ありません。気持ちが揺れたときにだけ開くノートでも、十分に役に立ちます。
気持ちの整理がつかないときに、何をどの順番で書くかについては、「気持ちの整理がつかないときに、書き出して整理する方法」で手順を詳しく書いています。
書くことが思いつかないときは、お題を見つける
問いを考えるのが難しいときは、写真や絵を1枚選んで、書くためのお題にする方法もあります。
スマホに残っている写真でも、画集の1ページでもかまいません。絵の中の人物がいれば「この人はいま何を考えているか」、風景なら「この場面の前に何があったのか」を書いていきます。絵について書いているつもりでも、出てくる言葉には、いまの自分が気にしていることが混ざります。
タロットカードの絵も、このお題に向いています。人物や場面がはっきり描かれていて、1枚ごとに違う状況があるからです。占いとしてではなく、書き出すきっかけとして1枚引く使い方です。ひそひそタロットでも、悩みを書くとAIがカードを読み解き、問いの形で返します。返ってきた問いを、そのまま次のジャーナリングのお題にすることもできます。カードを毎日引いて一行ずつ記録する続け方は、「タロットは毎日引いていい?毎日の一枚引きのやり方と続け方」で書いています。
よくある質問
- 1回に何分くらい書けばいいですか?
- はじめは5分で十分です。慣れてきたら10〜15分に延ばしてもかまいません。時間を長くするより、短くても続けることのほうが大事なので、「これなら毎日できる」と思える時間を選んでください。
- ジャーナリングは朝と夜のどちらに書くのがいいですか?
- 頭の中を整えてから一日を始めたいなら朝、一日のことを手放してから眠りたいなら夜が向いています。どちらが正しいということはないので、続けやすい時間を選んでください。寝る前に書くと考えごとが増えて眠れなくなる人は、夜を避けて朝にするのがおすすめです。
- 書いたものは読み返したほうがいいですか?
- 書いた直後は読み返さなくてかまいません。書いているときは、うまく書けたかを気にしないことが大事だからです。1か月ほどたってからまとめて読み返すと、繰り返し出てくる悩みや言葉に気づけることがあります。読み返すのがつらい内容なら、無理に読み返す必要はありません。
- 気分が落ち込んでいるときに書いてもいいですか?
- 書いてかまいませんが、同じ出来事を、新しい見方が出ないまま何度も書いているなら、いったん休むか、「今日よかったこと」のような軽い問いに変えてみてください。落ち込みが長く続くときは、書くことだけで抱えずに、医療機関などに相談することも考えてください。